エステルと油脂
1. エステルとは
エステルは、カルボン酸とアルコールが脱水縮合して生成する化合物の総称である。一般式は R-COO-R' で表される。
- 官能基: エステル結合 (-COO-)
- 一般式: R-COO-R' (Rはカルボン酸由来のアルキル基、R'はアルコール由来のアルキル基)
- 特徴: 低級エステルは果実様の香りを持つ。加水分解によりカルボン酸とアルコールに戻る。
- 命名法: 「カルボン酸名」の「酸」を「酸〜」とし、アルコール名を前に付ける。
例:CH₃COOC₂H₅ → 酢酸エチル
HCOOCH₃ → ギ酸メチル
C₆H₅COOCH₃ → 安息香酸メチル
2. エステルの製法
2.1 フィッシャーエステル化反応
- カルボン酸とアルコールを酸触媒存在下で加熱すると、エステルが生成する。
- 反応式: (1) R-COOH + R'OH ⇄ R-COOR' + H₂O
- 触媒: 濃硫酸、塩化水素など
- 可逆反応のため、エステルを高収率で得るには、水を除去するか、アルコールを大過剰用いる。
- 例(酢酸エチル): (2) CH₃COOH + C₂H₅OH ⇄ CH₃COOC₂H₅ + H₂O
2.2 酸塩化物とアルコールからの合成
- 酸塩化物(R-COCl)とアルコールを反応させると、エステルが生成する。
- 反応式: (3) R-COCl + R'OH → R-COOR' + HCl
- この方法は不可逆的で、収率が高い。
2.3 酸無水物とアルコールからの合成
- 酸無水物((R-CO)₂O)とアルコールを反応させてもエステルが得られる。
- 反応式: (4) (R-CO)₂O + R'OH → R-COOR' + R-COOH
2.4 エステル交換反応
- 一方のエステルと別のアルコールを反応させると、エステル交換が起こる。
- 反応式: (5) R-COOR' + R''OH ⇄ R-COOR'' + R'OH
- 触媒: 酸または塩基
- 工業的に重要(バイオディーゼル製造など)。
3. エステルの物理的性質
3.1 沸点
- エステルは分子間水素結合を持たないため、同じ分子量のカルボン酸やアルコールより沸点が低い。
- 例: 酢酸エチル(CH₃COOC₂H₅) 沸点77℃、酢酸(CH₃COOH) 沸点118℃、ブタノール(C₄H₉OH) 沸点117℃
- 低級エステルは揮発性で、蒸気を吸入しやすい。
3.2 溶解度
- 低級エステルは水にわずかに溶けるが、大部分は水と分離する。
- 有機溶媒(エーテル、アルコールなど)にはよく溶ける。
3.3 香り
- 低級エステルは果実様の香りを持ち、香料として利用される。
- 例:
ギ酸エチル → ラム酒様の香り
酢酸エチル → 果実様の香り(シンナー臭とも)
酢酸イソアミル → バナナの香り
酪酸エチル → パイナップルの香り
サリチル酸メチル → 冬緑油の香り
4. エステルの化学反応
4.1 加水分解
- 酸触媒加水分解: 酸存在下で水と反応し、カルボン酸とアルコールに戻る(エステル化の逆反応)。
- 反応式: (6) R-COOR' + H₂O ⇄ R-COOH + R'OH
- 塩基触媒加水分解(鹸化): 水酸化ナトリウムなどの塩基で加水分解すると、カルボン酸塩とアルコールが生成する。
- 反応式: (7) R-COOR' + NaOH → R-COONa + R'OH
- この反応は不可逆的で、石鹸製造(油脂の鹸化)に利用される。
4.2 アンモノリシス(アミドの生成)
- エステルにアンモニアを反応させると、アミドとアルコールが生成する。
- 反応式: (8) R-COOR' + NH₃ → R-CONH₂ + R'OH
4.3 還元反応
- エステルを強力な還元剤(水素化アルミニウムリチウム LiAlH₄)で還元すると、2つのアルコールが得られる。
- 反応式: (9) R-COOR' + 4[H] → R-CH₂OH + R'OH
4.4 グリニャール反応
- エステルに過剰のグリニャール試薬を反応させると、第三級アルコールが生成する。
- 反応式: (10) R-COOR' + 2R''MgBr → R-C(OH)(R'')₂ + R'OMgBr
4.5 クライゼン縮合
- エステル(特に酢酸エチル)を塩基存在下で反応させると、β-ケトエステルが生成する。
- 反応式: (11) 2CH₃COOC₂H₅ + C₂H₅ONa → CH₃COCH₂COOC₂H₅ + 2C₂H₅OH
5. 重要なエステルとその用途
5.1 代表的なエステル
| エステル名 |
化学式 |
香り・特徴 |
主な用途 |
| 酢酸エチル |
CH₃COOC₂H₅ |
果実様の香り |
溶剤(塗料、接着剤、インク)、抽出溶媒 |
| 酢酸ブチル |
CH₃COOC₄H₉ |
果実様の香り |
溶剤(ラッカー、塗料) |
| 酢酸イソアミル |
CH₃COOC₅H₁₁ |
バナナの香り |
香料(バナナエッセンス) |
| 酪酸エチル |
C₃H₇COOC₂H₅ |
パイナップルの香り |
香料 |
| ギ酸エチル |
HCOOC₂H₅ |
ラム酒様の香り |
香料、溶剤 |
| 安息香酸メチル |
C₆H₅COOCH₃ |
強い甘い香り |
香料 |
| サリチル酸メチル |
o-HOC₆H₄COOCH₃ |
冬緑油の香り |
外用消炎鎮痛薬、香料 |
| フタル酸エステル |
C₆H₄(COOR)₂ |
無臭 |
可塑剤(プラスチックの柔軟性向上) |
| メタクリル酸メチル |
CH₂=C(CH₃)COOCH₃ |
刺激臭 |
アクリル樹脂(有機ガラス)の原料 |
| テレフタル酸ジメチル |
p-C₆H₄(COOCH₃)₂ |
無臭 |
ポリエステル(PET)の原料 |
5.2 エステルの用途まとめ
- 溶剤: 酢酸エチル、酢酸ブチルなど(塗料、接着剤、インク、洗浄剤)
- 香料: 果実様の香りを活かした食品香料、化粧品香料
- 可塑剤: フタル酸エステル(ポリ塩化ビニルの柔軟性向上)
- 高分子原料: メタクリル酸メチル(アクリル樹脂)、テレフタル酸ジメチル(ポリエステル)
- 医薬品: サリチル酸メチル(外用消炎薬)、アスピリン(アセチルサリチル酸)もエステル結合を持つ
6. 油脂とは
油脂は、グリセリン(グリセロール)と高級脂肪酸とのエステル(トリグリセリド)の総称である。常温で液体のものを油、固体のものを脂肪と呼ぶ。
- 一般式: グリセリンの3つのOH基に脂肪酸がエステル結合した構造
- 構成成分: グリセリン + 3分子の高級脂肪酸
- 特徴: 疎水性で水に溶けない。加水分解でグリセリンと脂肪酸に分解される。
6.1 油脂の構造
- 油脂の一般式: (12) CH₂-O-CO-R¹
- (13) CH-O-CO-R²
- (14) CH₂-O-CO-R³
- R¹, R², R³は高級脂肪酸の炭化水素基(同じ場合も異なる場合もある)。
7. 高級脂肪酸
油脂を構成する脂肪酸は、炭素数12〜20程度の長鎖カルボン酸である。
7.1 飽和脂肪酸(二重結合なし)
| 名称 |
炭素数 |
化学式 |
融点(℃) |
主な油脂 |
| ラウリン酸 |
12 |
C₁₁H₂₃COOH |
44 |
ヤシ油、パーム核油 |
| ミリスチン酸 |
14 |
C₁₃H₂₇COOH |
54 |
ナツメグ、ヤシ油 |
| パルミチン酸 |
16 |
C₁₅H₃₁COOH |
63 |
パーム油、動物性脂肪 |
| ステアリン酸 |
18 |
C₁₇H₃₅COOH |
70 |
牛脂、バター、カカオ脂 |
| アラキジン酸 |
20 |
C₁₉H₃₉COOH |
75 |
ピーナッツ油 |
7.2 不飽和脂肪酸(二重結合あり)
| 名称 |
炭素数 |
二重結合数 |
化学式 |
融点(℃) |
主な油脂 |
| オレイン酸 |
18 |
1 (シス) |
C₁₇H₃₃COOH |
13 |
オリーブ油、牛脂 |
| リノール酸 |
18 |
2 (シス,シス) |
C₁₇H₃₁COOH |
-5 |
大豆油、コーン油 |
| α-リノレン酸 |
18 |
3 (シス,シス,シス) |
C₁₇H₂₉COOH |
-11 |
アマニ油、エゴマ油 |
| エルカ酸 |
22 |
1 |
C₂₁H₄₁COOH |
34 |
菜種油 |
7.3 必須脂肪酸
- 体内で合成できないため、食事から摂取する必要がある脂肪酸。
- リノール酸、α-リノレン酸など。
8. 油脂の物理的性質
8.1 融点と状態
- 構成する脂肪酸の種類によって融点が異なる。
- 飽和脂肪酸が多い: 融点が高く、常温で固体(脂肪)。例: 牛脂、バター
- 不飽和脂肪酸が多い: 融点が低く、常温で液体(油)。例: オリーブ油、サラダ油
- 二重結合が多いほど融点が低くなる(シス型のため分子が折れ曲がり、密な充填ができない)。
8.2 比重
8.3 溶解性
- 水に溶けない。有機溶媒(エーテル、ベンゼン、クロロホルムなど)に溶ける。
9. 油脂の化学反応
9.1 加水分解(鹸化)
- 油脂を水酸化ナトリウムなどの塩基で加水分解すると、グリセリンと脂肪酸のナトリウム塩(石鹸)が生成する。
- 反応式: (15) 油脂 + 3NaOH → グリセリン + 3R-COONa
- この反応を鹸化(けんか)という。生成した脂肪酸ナトリウムが石鹸の主成分。
- 酸加水分解では脂肪酸とグリセリンが得られる。
9.2 硬化油の製造(水素添加)
- 不飽和脂肪酸を含む油脂に水素を付加(ニッケル触媒)すると、二重結合が飽和され、融点が上昇する。
- 反応式: (16) -CH=CH- + H₂ → -CH₂-CH₂-
- これにより、液体油から固体脂(マーガリン、ショートニング)が製造される。
- 部分硬化ではトランス脂肪酸が生成することがある。
9.3 乾性油の性質
- 空気中で酸化・重合して固化する性質を持つ油を乾性油という。
- 共役二重結合や多くの二重結合を持つ脂肪酸(リノール酸、リノレン酸など)を含む油脂が乾性を示す。
- 例: アマニ油、キリ油 → 塗料(ペンキ、ワニス)として利用。
9.4 ヨウ素価
- 油脂100gに付加するヨウ素のg数。不飽和度の指標。
- ヨウ素価が高いほど不飽和脂肪酸が多い。
- 乾性油: ヨウ素価130以上(アマニ油など)
- 半乾性油: ヨウ素価100-130(大豆油など)
- 不乾性油: ヨウ素価100以下(オリーブ油など)
9.5 けん化価
- 油脂1gをけん化するのに必要な水酸化カリウムのmg数。
- 油脂の平均分子量の逆数に関係する(分子量が小さいほどけん化価は大きい)。
9.6 酸価
- 油脂1g中の遊離脂肪酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数。
- 油脂の劣化度の指標。
10. 石鹸と洗剤
10.1 石鹸の構造と性質
- 石鹸は高級脂肪酸のナトリウム塩(固体石鹸)またはカリウム塩(液体石鹸)。
- 分子構造: 長い炭化水素鎖(疎水性部分)と親水性のカルボキシラート基(-COO⁻)からなる。
- この構造により、界面活性作用を示す(親水基と疎水基を持つ)。
10.2 石鹸の洗浄作用
- 水中で石鹸はミセルを形成し、疎水性部分が油汚れを取り囲み、親水性部分が外側に向くことで、油滴を水中に分散させる(乳化)。
- これにより、水に溶けない油汚れが洗い流せるようになる。
10.3 石鹸の欠点
- 硬水中ではカルシウムイオンやマグネシウムイオンと反応して、水に溶けないスカム(金属石鹸)を生成する。
- (17) 2R-COONa + Ca²⁺ → (R-COO)₂Ca↓ + 2Na⁺
- このため、硬水では洗浄力が低下する。
10.4 合成洗剤
- 石油などを原料として合成された界面活性剤。
- アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ABS, LAS): 代表的な合成洗剤。硬水でもスカムを生じない。
- 生分解性の良いLAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)が現在は主流。
10.5 石鹸と合成洗剤の比較
| 項目 |
石鹸 |
合成洗剤 |
| 原料 |
天然油脂 |
石油化学製品 |
| 硬水中での性質 |
スカムを生成(洗浄力低下) |
スカムを生成しない |
| 生分解性 |
良い |
種類による(LASは良い) |
| 洗浄力 |
弱アルカリ性で良い |
中性でも強い |
11. 代表的な油脂
11.1 植物性油脂
| 名称 |
主な脂肪酸 |
特徴・用途 |
| オリーブ油 |
オレイン酸(多い) |
不乾性油。サラダ油、調理用 |
| 大豆油 |
リノール酸、オレイン酸 |
半乾性油。サラダ油、マーガリン原料 |
| 菜種油(キャノーラ油) |
オレイン酸、リノール酸 |
半乾性油。サラダ油、調理用 |
| コーン油 |
リノール酸 |
半乾性油。サラダ油 |
| アマニ油 |
α-リノレン酸 |
乾性油。塗料、ワニス |
| キリ油 |
エレオステアリン酸 |
乾性油。塗料、ワニス |
| ヤシ油 |
ラウリン酸、ミリスチン酸 |
飽和脂肪酸多い。石鹸原料 |
| パーム油 |
パルミチン酸、オレイン酸 |
飽和脂肪酸多い。マーガリン、石鹸原料 |
| カカオ脂 |
ステアリン酸、パルミチン酸 |
融点が体温付近。チョコレート原料 |
11.2 動物性油脂
| 名称 |
主な脂肪酸 |
特徴・用途 |
| 牛脂 |
パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸 |
脂肪。石鹸原料、食用 |
| 豚脂(ラード) |
パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸 |
脂肪。食用、石鹸原料 |
| バター |
酪酸(特徴的)、パルミチン酸など |
乳脂肪。食用 |
| 魚油 |
エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA) |
高度不飽和脂肪酸を含む。健康食品 |
| 鯨油 |
不飽和脂肪酸 |
かつては灯油、マーガリン原料(現在は商業捕鯨禁止) |
12. 油脂の応用・工業的利用
12.1 食用
- サラダ油、天ぷら油、バター、マーガリン、ショートニング
- マヨネーズ、ドレッシング(乳化食品)
- チョコレート(カカオ脂の性質を利用)
12.2 石鹸・洗剤原料
- 鹸化による石鹸製造
- 高級アルコール(還元による) → 合成洗剤原料
12.3 塗料・インク
- 乾性油(アマニ油、キリ油)はペンキ、ワニス、印刷インクの原料
12.4 化粧品
12.5 工業原料
- グリセリン: 油脂の加水分解で得られる。医薬品、化粧品、食品添加物、ニトログリセリン(火薬・医薬)の原料
- 高級脂肪酸: ろうそく、潤滑剤、可塑剤
- バイオディーゼル: 油脂とメタノールのエステル交換反応で製造
13. エステル・油脂の検出・確認方法
13.1 エステルの確認
- 香り: 低級エステルは果実様の香りを持つ。エステル化反応後の香りで確認できる。
- 加水分解: 塩基性条件下で加水分解し、生成物を確認する。
13.2 油脂の確認
- ヨウ素価の測定: 不飽和度の確認。
- けん化価の測定: 平均分子量の推定。
- アクロレイン試験: 油脂を硫酸水素カリウムと共に加熱すると、グリセリン由来のアクロレイン(刺激臭)が発生する。
13.3 赤外吸収スペクトル(IR)
- エステルのC=O伸縮振動: 1735-1750 cm⁻¹(カルボン酸より高波数)。
- C-O伸縮振動: 1000-1300 cm⁻¹に特徴的な吸収。
13.4 核磁気共鳴スペクトル(NMR)
- ¹H-NMR: エステルの-O-CH₃基は3.6-3.8 ppm、-O-CH₂-基は4.0-4.3 ppmにシグナル。
14. 油脂の分類(乾性油・半乾性油・不乾性油)
| 分類 |
ヨウ素価 |
特徴 |
代表例 |
| 乾性油 |
130以上 |
空気中で酸化重合して固化する。塗料に適する。 |
アマニ油、キリ油、エゴマ油 |
| 半乾性油 |
100-130 |
空気中で徐々に固まる。固化しにくい。 |
大豆油、菜種油、綿実油 |
| 不乾性油 |
100以下 |
空気中で固化しない。 |
オリーブ油、ヤシ油、落花生油 |
15. 油脂と栄養
15.1 脂肪酸の種類と健康
- 飽和脂肪酸: 摂り過ぎると血中コレステロールを上昇させる(動脈硬化のリスク)。
- 一価不飽和脂肪酸(オレイン酸): 善玉コレステロールを維持し、悪玉コレステロールを減らす(地中海食)。
- 多価不飽和脂肪酸(リノール酸、α-リノレン酸): 必須脂肪酸。適量摂取が必要。
- トランス脂肪酸: 部分硬化油に含まれる。悪玉コレステロール増加、善玉コレステロール減少のリスク。
15.2 必須脂肪酸
- 体内で合成できないため、食事から摂取する必要がある。
- リノール酸(オメガ6系)、α-リノレン酸(オメガ3系)
- これらのバランスが重要。
15.3 油脂の酸化劣化
- 空気中の酸素により酸化され、過酸化物を生成→さらに分解して低分子化合物(臭いの原因)になる。
- 光、熱、金属イオンで促進される。
- 酸化防止剤(ビタミンE、BHTなど)が添加されることがある。
16. 重要反応のまとめ(暗記用)
- エステル化反応: (18) R-COOH + R'OH ⇄ R-COOR' + H₂O
- エステルの酸加水分解: (19) R-COOR' + H₂O → R-COOH + R'OH
- エステルの鹸化(塩基加水分解): (20) R-COOR' + NaOH → R-COONa + R'OH
- 油脂の鹸化(石鹸製造): (21) 油脂 + 3NaOH → グリセリン + 3R-COONa
- 硬化油の製造(水素添加): (22) -CH=CH- + H₂ → -CH₂-CH₂-
- 硬水での石鹸の反応(スカム生成): (23) 2R-COONa + Ca²⁺ → (R-COO)₂Ca↓ + 2Na⁺
- エステル交換反応: (24) R-COOR' + R''OH ⇄ R-COOR'' + R'OH
17. 確認問題
- 酢酸とエタノールから酢酸エチルを合成する反応式を示し、反応条件を述べよ。
- 油脂の鹸化について、反応式を用いて説明せよ。また、生成物の名称と用途を述べよ。
- 硬化油とは何か。その製造法と目的を説明せよ。
- 石鹸の洗浄作用を、界面活性剤の構造と関連付けて説明せよ。
- 硬水で石鹸を使用したときの問題点と、その化学反応式を示せ。
- 乾性油、半乾性油、不乾性油の違いを、ヨウ素価と関連付けて説明せよ。
- 次のエステルの香りと用途を答えよ: (a)酢酸イソアミル (b)酪酸エチル (c)サリチル酸メチル
- 油脂を構成する高級脂肪酸のうち、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸をそれぞれ2つずつ挙げ、その特徴を述べよ。
- エステル交換反応とは何か。バイオディーゼル製造における利用を説明せよ。
- 必須脂肪酸とは何か。具体例を挙げて説明せよ。